テューリンとは、豚の直腸のこと。ベトナム語で「Khẩu linh(カウリン)」とも呼ばれます。豚の腸の最後の部分であり、日本ではあまり馴染みのない食材かもしれません。
一見すると、衛生面などが気になる方もいるかもしれませんが、一度テューリンを使った料理を味わえば、その独特の食感と美味しさにきっと虜になるでしょう。
コリコリとした歯ごたえと、独特の風味を持つテューリンは、脂っこすぎず、ご飯が進む魅力的な食材です。
しかし、美味しいテューリン料理を作るには、丁寧な下処理が不可欠です。そこで、臭みを取り除くための下処理方法をご紹介します。
塩を使ったテューリンの下処理方法
手順1: テューリンを流水で洗い、塩をまぶしてよく揉み込みます。
手順2: 鍋に湯を沸かし、少量のヌクマム(魚醤)と酢を加えます。沸騰したらテューリンを入れ、色が変わって縮むまで茹でます。茹で上がったら冷水に取ります。これで、臭みとヌメリが取り除かれます。
手順3: テューリンを裏返し、再び塩をまぶしてよく揉み込み、余分な脂を取り除きます。その後、流水で丁寧に洗い、元の状態に戻します。これで下処理は完了です。臭みやヌメリがなくなり、調理できる状態になります。
テューリンを使った人気料理は、ココナッツミルク煮、ヌクマム煮、ターメリック炒めなどがあります。その中でも、今回はヌクマム煮のレシピをご紹介します。
テューリンのヌクマム煮
材料:
- テューリン 1kg
- 玉ねぎ、ニンニク、唐辛子 適量
- ヌクマム 適量
- ココナッツミルク(あれば) 適量
作り方:
手順1: テューリンを丁寧に下処理します。
手順2: テューリンを食べやすい大きさに切り、みじん切りにした玉ねぎとニンニクを油で炒め、香りが出てきたらテューリンを加えて炒めます。その後、水またはココナッツミルクを1カップ加え、弱火で煮込み、テューリンが縮んで濃い茶色になるまで煮詰めます。
手順3: 水またはココナッツミルクを1/2カップ追加し、砂糖、ヌクマム、鶏がらスープの素で味を調えます。テューリンが煮詰まってきたら、小口切りにしたネギまたはシソを加えてさっと炒め、火を止めます。
たったこれだけで、ご飯にもパンにも合う美味しいテューリンのヌクマム煮が完成します。ぜひお試しください。