AP隔離 (AP Isolation) とは、Wi-Fiルーターに搭載されているセキュリティ機能の一つで、同一Wi-Fiネットワークに接続している無線機器同士の通信を遮断する機能です。この機能が有効になると、同じアクセスポイント (AP) に接続された機器は、互いに通信することができなくなります。各機器は、ネットワーク上に単独で存在するかのように動作しますが、インターネットや他のネットワークリソースへのアクセスは可能です。
これにより、Wi-Fiネットワークのセキュリティが強化され、機器間の不正アクセスやマルウェアの拡散リスクを低減することができます。この機能は、ホテル、カフェ、学校、寮など、不特定多数のユーザーが同じWi-Fiネットワークに接続する公共の場において特に有効です。
ASUSルーターでAP隔離機能を有効にする方法：
AP Isolation 機能は、ルーターのWebインターフェースから有効化できます。まず、パソコンを有線または無線でルーターに接続します。次に、Webブラウザを開き、ルーターのLAN側IPアドレスまたは http://www.asusrouter.com をアドレスバーに入力します。
ユーザー名とパスワード（初期設定は通常 admin/admin）を使用して管理画面にログインします。次に、無線 -> プロフェッショナル に移動します。 ここで、AP隔離を設定する オプションが見つかります。 はい を選択してAP隔離機能を有効にします。最後に、適用 をクリックして変更を保存します。
AP隔離の動作原理：
AP Isolation は、同じAPに接続されている無線機器間のネットワークトラフィックを遮断することで機能します。ルーターは、これらの機器間で送受信されるデータパケットをフィルタリングし、直接通信できないようにします。
AP隔離の動作例：
メインルーター (ルーターA) に、アクセスポイントとして機能するサブルーター (ルーターB) が有線で接続されている場合、ルーターBの AP Isolation 機能は無効になります。ルーターBに接続された機器は、同じLAN上に存在するため、引き続き相互に通信できます。
しかし、ルーターBがルーターAに無線 (リピーターまたはブリッジモード) で接続されている場合、ルーターBの AP Isolation 機能は有効になります。ルーターBに接続された機器は互いに隔離され、直接通信できなくなります。
注意： AP Isolation 機能は、無線接続された機器にのみ有効です。ルーターに有線で接続された機器は、通常どおり相互に通信できます。 AP Isolation を有効にしても、機器のインターネットアクセスには影響しません。機器は、通常どおりインターネットや他のネットワークリソースにアクセスできます。
