「百年偕老」、「白頭偕老」、「百年好合」は、いずれも結婚する二人への祝福の言葉です。これらの成句は一体どのような意味を持つのでしょうか?この記事では、「百年偕老とは何か?」という疑問に詳しくお答えします。
これらの三つの成句の中で、最も永続的な意味を持つのは「百年偕老」[百年偕老](百年間共に老いる、百年間共に人生を歩む)です。これは、結婚したばかりの夫婦への祝福としてよく使われる成句です。
漢語における「偕老」は、儒教の五経の一つである『詩経』に登場します。『詩経』は、西周初期(紀元前11世紀~771年)から春秋中期(紀元前771年~476年)までの約500年間に編纂されました。この書の「邶風」の「撃鼓」の四章に、「子生契闊、 與子成説。執子之手、與子偕老」という一節があります。これは、「死活や別れがあっても、あなたと誓いを立てた。あなたの手を取り、あなたと共に老いるまで生きよう」という意味です。
成句「百年偕老」について、『漢越辞典』では、「夫婦が仲睦まじく百年共に老いることを祝福する」と説明し、『儒林外史』(清代の呉敬梓による章回小説)の21回から、「只願如門夫婦百年偕老、多子多孫」(ただ願わくは、夫婦が百年偕老し、子孫に恵まれることを)という一節を引用しています。
『宮怨吟曲』の中で、阮嘉韶は「百年」(百年間)という言葉を用いて、夫婦の堅く長く続く愛情を表しています。「 chữ đồng lấy đấy làm ghi/ Mẫu điều thất tịch mớ thì bách niên」(誓いの言葉を記す/ 七夕の夜に百年を願う)( thất tịch:陰暦7月7日の夜、伝説によると牽牛と織女が出会う日)。
『范雎 – 玉花』(18世紀頃に現れた作者不明のベトナム語の韻文小説)の中で、范雎は玉花にこう言います。「Tưởng là vận đáo xương tùy/ Cho nên vàng đá trót thề bách niên」(運命が尽きるまで/ 金石のように百年を誓った)。
新郎新婦が結ばれる日を祝うために、人々は、「二姓聯婚成大禮 百年偕老楽長春」(二つの家が結婚によって大きな喜びとなる 百年連れ添い喜びは長く続く)、「白頭偕老 永結同心」(共に白髪になるまで連れ添う 心を一つに永遠に結ぶ)など、非常に洗練された祝福の言葉を用います。
さらに、似たような成句として、「百年好合( hiệp)」または「百年和 hiệp」(百年間仲良く幸せに暮らす)があります。
「百年好合」は、略して「百合」とも呼ばれます。百合は、ユリの花の別名でもあり、世界で最も愛されている花の一つで、幸福と純粋さを象徴しています。
文化圏によって、ユリの意味は異なります。アッシリア文明では、ユリは聖なる花とされていました。ギリシャ神話では、ユリは母性愛の象徴とされています。カトリック教徒は、この花が純潔さと無垢さを表していると信じています。中国人は、ユリが幸運をもたらすと信じています(特に風水において)。「百年好合」(百年間の幸せな調和)という名前から、ユリは中国人の結婚式でよく使われます。